【IPA公式データ】ITパスポートは誰が受かっている?属性別 合格率データベース|社会人53%・学生40%の実態(令和5年度)

ITパスポート試験の合格率は、IPAの公式データ(令和5年度)で全体50.3%。ただし属性別に見ると、社会人53.0%に対し学生40.2%と大きな差があり、学生の中でも大学院69.7%〜専門学校23.5%まで最大46ポイントもの開きがあります。このページは、独立行政法人IPA(情報処理推進機構)が公表する試験結果データを、「誰が受かっているのか」という属性の切り口で集約したデータベースです。社会人と学生、IT系と非IT系、学校種別まで、合格率を一次情報にもとづいて整理しました。数値の出典と確認日を明記し、引用・転載も自由です。

このデータの要点(30秒でわかる結論)

  • 全体の合格率は50.3%(令和5年度・受験265,040人/合格133,292人)。IT系国家試験の入門として、約半数が合格する水準。
  • 社会人(53.0%)は学生(40.2%)より約13ポイント高い。「学生でも取りやすい入門資格」というイメージとは逆の結果。
  • 社会人は非IT系(53.3%)がIT系(51.7%)をやや上回る。IT企業勤務でなくても十分に合格できる。
  • 学校種別の差が非常に大きい。最高の大学院(69.7%)と最低の専門学校(23.5%)で46.2ポイント差。
  • 近年の全体合格率は50%前後で推移(令和7年度は48.6%)。年度で多少上下するが、おおむね2人に1人が合格。

ITパスポートは、CBT方式で通年・全国47都道府県で受験できる国家試験です。「誰でも受けられる入門資格」という性格ゆえに受験者層が幅広く、その属性によって合格率が大きく変わります。順に見ていきましょう。

① ITパスポート全体の合格率と近年の水準

令和5年度(2023年度)のITパスポート試験は、受験者265,040人・合格者133,292人で、全体の合格率は50.3%でした。IPAの各年度公表を見ると、近年の全体合格率はおおむね50%前後で推移しており、直近の令和7年度(2025年度)は48.6%と発表されています。国家試験としては合格率が高めで、しっかり対策すれば十分に狙える難易度です。

ITパスポートは、基本情報技術者試験やセキュリティマネジメント試験の前段に位置づけられるITの入門的な国家試験です。合格率50%前後という数字だけを見ると簡単に思えますが、出題は情報技術だけでなく経営戦略・財務・法務・プロジェクトマネジメントなど幅広い分野に及びます。つまり「範囲は広いが一つひとつは基礎レベル」という試験で、広い範囲をまんべんなく押さえられたかどうかが合否を分けます。次章からは、この全体像を「誰が受かっているのか」という属性の視点で分解していきます。

区分受験者数合格者数合格率
全体(令和5年度)265,040133,29250.3%
うち社会人208,912110,75053.0%
うち学生56,12822,54240.2%

出典:IPA「ITパスポート試験 試験結果」(令和5年4月〜令和6年3月の累計)。合格率は受験者数ベース。確認日:2026年7月30日。

② 社会人と学生では合格率が大きく違う

社会人と学生の合格率(令和5年度・IPA)0%10%20%30%40%50%60%70%50.3%全体53.0%社会人40.2%学生出典:IPA ITパスポート試験結果(令和5年度)
社会人と学生の合格率(令和5年度・IPA ITパスポート試験結果より作成)

意外に思われるかもしれませんが、社会人の合格率(53.0%)は学生(40.2%)より約13ポイントも高いのが実態です。「学生でも取れる入門資格」という印象とは逆で、社会経済やマネジメント、法務といったビジネス寄りの出題が多いため、実務経験のある社会人のほうが有利に働くと考えられます。受験者数でも社会人が約8割を占めています。

この「社会人が有利」という傾向は、ITパスポートが単なる技術知識の試験ではないことを示しています。出題の約3分の1はストラテジ系(経営全般・法務・企業活動)で、社会人が日常業務で自然に触れている領域です。逆に言えば、学生や未経験者はこのビジネス領域を意識的に補強することで、社会人との差を十分に埋められます。

③ 社会人の内訳:IT系より「非IT系」がやや高い

社会人をさらに分けると、次のとおりです。IT系企業に勤める人だけでなく、非IT系の社会人も高い合格率を出しています。

社会人の内訳受験者数合格者数合格率
IT系35,90118,55351.7%
非IT系173,01192,19753.3%

IT系(51.7%)と非IT系(53.3%)で大きな差はなく、むしろ非IT系がわずかに上回っています。ITパスポートはIT専門職向けの試験ではなく、「すべての社会人が備えておくべきITと経営の基礎」を問う試験のため、職種を問わず対策すれば合格できることを示しています。DX推進を背景に、非IT系企業からの受験が近年急増しています。

IT系社会人がやや低いのは意外に見えますが、日常的にITに触れている自負から準備を軽めにして受けるケースがある一方、非IT系は「資格取得」を明確な目標に据えて計画的に学習する人が多い、という受験動機の違いも影響していると考えられます。いずれにせよ、この試験は「ITの実務経験の有無」よりも「試験範囲をどれだけ準備したか」で結果が決まる、という点が重要です。

④ 受験者はどんな人が増えている?(勤務先・業務別のトレンド)

IPAの公表によると、ITパスポートの受験は近年、非IT系企業を中心に急拡大しています。令和6年度の応募者数は初めて30万人を突破し、勤務先別では非IT系企業が最多。なかでも「金融・保険業、不動産業」の応募者が突出して多く、「電気・ガス・熱供給・水道業」は前年度比の増加率が最も大きい66.6%増で、直近2年でおよそ3倍に増えました。「建設業」や「製造業」でも2年で応募者が急増しています。

業務別に見ると「営業・販売(非IT関連)」が最も多く、「研究・開発」や「製造」が2年連続で二桁以上の増加率でした。学生でも「情報系以外の文系大学」や「普通科などの高校」で受験が伸びており、ITパスポートが特定の職種・専攻を超えて、社会全体の基礎教養として広がっていることがわかります。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進を背景に、業種・職種を問わずITリテラシーが求められていることの表れです。

出典:IPA「令和6年度 iパス(ITパスポート試験)の年間応募者数等について」(2025年4月14日公開)。確認日:2026年7月30日。

⑤ 学生の内訳:学校種別で最大46ポイントの差

学校種別の合格率ランキング(学生・令和5年度)緑=50%以上/橙=35〜50%/赤=35%未満0%25%50%75%大学院69.7%大学47.2%その他38.9%高専34.1%小・中学校33.5%短大26.3%高校24.4%専門学校23.5%出典:IPA ITパスポート試験結果(令和5年度)/確認日2026-07-30
学校種別の合格率ランキング(学生・令和5年度/IPA ITパスポート試験結果より作成)

学生の合格率は、在学中の学校種別によって大きく異なります。以下は合格率の高い順です。

順位学校種別受験者数合格者数合格率
1大学院2,7661,92769.7%
2大学32,31715,26047.2%
3その他96037338.9%
4高専1,01434634.1%
5小・中学校34611633.5%
6短大52113726.3%
7高校11,4202,79224.4%
8専門学校6,7841,59123.5%

最も高いのは大学院(69.7%)で、大学(47.2%)がそれに次ぎます。一方、専門学校(23.5%)・高校(24.4%)は20%台前半にとどまり、最高と最低で46.2ポイントもの差があります。これは学習到達度や受験のしかた(授業の一環での団体受験か、個人の志望かなど)の違いが反映されていると考えられます。

注目すべきは、大学院(69.7%)が全属性の中でも突出して高い点です。研究や専門教育でITや論理的思考に触れる機会が多いことが背景と考えられます。一方、専門学校(23.5%)や高校(24.4%)が低いのは、カリキュラムの一環として在学生が一斉に受験するケースが多く、個人の志望で受ける層に比べて準備度合いにばらつきが出やすいためと推測されます。つまり「学校種別=難易度」ではなく、受験の動機づけや準備量の差が数字に表れていると読むのが適切です。逆に言えば、どの学校種別であっても、過去問を中心に十分な準備をすれば合格率は大きく引き上げられます。

補足すると、学校種別の数字は「どの学校が優れているか」を示すものではありません。団体受験の有無、受験を必修としているか任意か、学年(1年生か上級生か)といった条件で合格率は大きく変わります。たとえば授業の一環として全員が受験する高校・専門学校では、意欲や準備が十分でない受験者も母数に含まれるため、結果として合格率が低めに出やすい構造があります。個人の志望で受ける場合は、これらの平均値より高い合格率を十分に狙えると考えてよいでしょう。

⑥ このデータからわかること

属性別の合格率から読み取れる実践的なポイントは次のとおりです。

  • ITパスポートは「IT職の資格」ではなく「社会人の基礎教養」:非IT系社会人が高い合格率を出していることが、その性格をよく表しています。
  • 学生こそ対策が必要:学生は社会人より合格率が低め。ビジネス系の用語になじみが薄いぶん、過去問演習で知識を補うことが合格の近道です。
  • 年齢や所属より「学習量」が効く:合格ラインは総合600点/1000点(各分野300点以上)。属性にかかわらず、頻出分野の反復で6割超を確実に取りにいくのが王道です。

具体的な学習の進め方はITパスポートの独学勉強法、短期で合格したい人は1週間・短期集中の勉強法、計算問題対策は頻出計算問題の攻略を参考にしてください。

合格の考え方:600点/1000点をどう取るか

ITパスポートの合格基準は、総合評価点600点以上(1000点満点)かつ、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野すべてで各300点以上(1000点満点換算)です。どれか1分野でも大きく落とすと不合格になります。属性データが示すとおり、合格者は特別な人ではなく「3分野をバランスよく6割取れた人」です。苦手分野を捨てずに底上げすることが、もっとも確実な合格ルートになります。

試験はCBT方式で、全国47都道府県の会場で通年・随時受験できます。日程が固定されていないため、自分の学習ペースに合わせて受験日を選べるのも、幅広い層に受験が広がっている理由の一つです。

⑦ データの読み方と注意点

  • 対象は令和5年度(2023年4月〜2024年3月)の累計:ITパスポートはCBT方式で通年実施のため、月次の集計を年度で合算した数値です。
  • 合格率は受験者数ベース:申込のみで欠席した「応募者」ではなく、実際に受験した人に対する合格者の割合です。
  • 属性(社会人/学生・学校種別・IT系/非IT系)は受験者の申告に基づく:自己申告のため、実態と完全に一致しない場合があります。
  • 合格率=難易度そのものではない:受験者層の違い(団体受験か個人か等)も合格率に影響します。

⑧ 全属性の合格率まとめ表(令和5年度・一覧)

ここまでの数値を一覧にまとめました。属性ごとの合格率を一目で比較でき、資料や記事の参照用にご利用いただけます。

区分詳細受験者数合格者数合格率
全体合計265,040133,29250.3%
社会人/学生社会人208,912110,75053.0%
社会人/学生学生56,12822,54240.2%
社会人内訳IT系35,90118,55351.7%
社会人内訳非IT系173,01192,19753.3%
学生内訳大学院2,7661,92769.7%
学生内訳大学32,31715,26047.2%
学生内訳その他96037338.9%
学生内訳高専1,01434634.1%
学生内訳小・中学校34611633.5%
学生内訳短大52113726.3%
学生内訳高校11,4202,79224.4%
学生内訳専門学校6,7841,59123.5%

この表の数値は、社会人内訳の合計・学生内訳の合計がそれぞれの総数と一致することを確認済みです(転記精度の検算済み)。全体では受験者の約半数が合格していますが、属性によって20%台から70%近くまで幅があることが、あらためて見て取れます。

⑧ 出典・引用について(データの二次利用は自由です)

本データベースの数値は、すべてIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が公表する一次情報にもとづいて作成しています。報道・ブログ・研究・社内資料などでの引用・転載を歓迎します。出典として本ページへのリンクを添えていただけると幸いです。

  • 一次データ出典:IPA「ITパスポート試験 統計情報/試験結果」(統計情報ページ
  • 対象期間:令和5年度(2023年4月〜2024年3月の累計)。全体の水準は令和7年度(48.6%)も参照。
  • 集計・作成:シカクサイド編集部(合格率は受験者数・合格者数から算出。内訳合計は総数と一致を確認済み)
  • 確認日:2026年7月30日
  • 引用時のお願い:「出典:シカクサイド(shikaku-side.com)/原データ:IPA」と明記のうえ、本ページへのリンクをお願いします。

このデータを引用・埋め込みする(コピーして使えます)

<div style="border:1px solid #e2e8f0;border-radius:8px;padding:12px 14px;font-size:13px;line-height:1.7;max-width:520px;"><strong>ITパスポート試験 属性別 合格率データ(令和5年度)</strong><br>全体50.3%/社会人53.0%・学生40.2%。学校種別は大学院69.7%〜専門学校23.5%。<br>出典:<a href="https://shikaku-side.com/it-passport-goukakuritsu-database/" target="_blank" rel="noopener">シカクサイド|ITパスポート属性別合格率データベース</a>(原データ:IPA)</div>

⬇ このデータをCSVでダウンロード(属性別・令和5年度)
※出典表記のうえ、記事・資料でご自由にお使いいただけます。

⑩ これからITパスポートを受ける人へ

データが示すとおり、ITパスポートは属性を問わず対策すれば合格できる試験です。独学でも合格は可能ですが、出題範囲が広く2027年度からは新シラバスも予定されているため、効率よくカバーしたい場合は通信講座の活用が近道です。制度改定の詳細はITパスポート2027年新制度まとめで解説しています。

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⑪ よくある質問(FAQ)

ITパスポートの合格率は何%ですか?

IPAの公式データでは、令和5年度(2023年度)の全体合格率は50.3%(受験265,040人・合格133,292人)です。近年はおおむね50%前後で推移し、令和7年度は48.6%でした。約2人に1人が合格する水準です。

社会人と学生ではどちらが受かりやすいですか?

令和5年度は社会人53.0%・学生40.2%で、社会人のほうが約13ポイント高い結果でした。ビジネス寄りの出題が多く、実務経験のある社会人が有利に働くためと考えられます。

IT系の仕事でなくても合格できますか?

はい。社会人のうち非IT系は53.3%で、IT系(51.7%)と大きな差はありません。ITパスポートはすべての社会人向けの基礎知識を問う試験のため、職種を問わず対策すれば合格できます。

学生の合格率が低いのはなぜですか?

学生全体は40.2%ですが、学校種別の差が大きく、大学院69.7%に対し専門学校23.5%・高校24.4%と20%台の区分もあります。ビジネス用語になじみが薄い、授業の一環での団体受験が多いなどが背景と考えられます。過去問演習で補えば十分に合格を狙えます。

大学院の合格率が特に高いのはなぜですか?

令和5年度の大学院の合格率は69.7%と全属性で最も高い水準でした。研究や専門教育を通じてITや論理的思考、データの扱いに触れる機会が多いことが背景と考えられます。ただし受験者数は学生全体の一部で母数が小さい点には留意が必要です。

ITパスポートの合格率は今後も50%前後が続きますか?

IPAの各年度公表では近年おおむね50%前後で推移し、令和7年度は48.6%でした。受験者層の拡大や2027年度からの新シラバス予定により多少の変動はあり得ますが、極端に難化・易化する兆候は今のところ見られません。最新値は必ずIPAの公表をご確認ください。

このデータは引用・転載してもよいですか?

はい、自由です。数値はIPAの公式データにもとづいて作成しています。ご利用時は「出典:シカクサイド/原データ:IPA」と明記し、本ページへのリンクを添えていただけると幸いです。

📋 この記事について
シカクサイド編集部が、試験実施団体・官公庁などの公式情報(一次ソース)を確認して作成しています。受験料・日程・合格率などの変動情報には出典と確認時点を明記しています。編集方針は運営者情報・編集方針をご覧ください。
最終確認:2026年7月